2020.10.14
【コスプレイヤー:みきすけ】本気で楽しんだからこそ変われた私
待ち焦がれたキャラクターが登場!!
今年発売された超大型のリメイク作品と言えば、何年も何年も・・・待ちに待ったアレさ!あぁ・・・明朗活発元気印のあの笑顔が、ついについに現代CG技術で蘇るのか・・・ワクワク!!!
エアリス?ティファ?いやいや、おれは発売当時からユフィ派だ!!!
と思ってたら・・・出ない。ショックを隠しきれないまま数ヶ月を過ぎた。続編にこそ・・・きっと登場してくれるはず。いつだ!?発売日はいつになるのだ!?待ちきれないんだよぅ!!って嘆いてたら、画面の中から飛び出してきた!?
FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN ユフィ・キサラギ
マンガには人生に大切なことがたくさん描かれていた
「昔から戦う女の子が好きだったんです」
と話し始めたのはみきすけさん。鳥海かうさんからご紹介してもらったコスプレイヤーさんだ。あぁ、これが次世代機の実力か・・・まごうことなきユフィがそこにおる。
「・・・い、いやコスプレですけどね?でも、本当にユフィってかわいいですよね。スタイルも憧れますし、元気で性格が明るいショートカットの女の子って昔から好きだったんですよ」
そう、みきすけさんのコスプレは戦う女の子のものが多い。一体なぜ、そういうキャラクターに憧れをいただくようになったのだろうか。
あんさんぶるスターズ!朔間凛月
「小学生の時ですね、父がマンガ雑誌を読んでいたんです。その頃はマンガのことをあまり知らなかったので、ケンカをしたり怖そうなものが載っていたり、そういう読み物なんだな思い込んでいたんですよ。でも、ある時本屋さんに連れて行ってもらった時、とってもキレイな絵のマンガの単行本を見つけました。それが少年ジャンプで連載していた封神演義。それからどんどんマンガにのめり込んでいったんです」
少年ジャンプの王道マンガを一通り読み漁り、ついにある作品と出会うことになる。
「プリティフェイスってマンガ知っていますかね・・・その作品の主人公がとっても素敵なんです。格闘技をやっている男性のキャラクターなんですが、いろいろあって女性の顔に整形されちゃうんです。すっごい美少女に!同性からも異性からも好かれていて、元気で明るくて、しかも一途で強い。私の理想的な女の子像でした。こういう人間になりたいって本気で思いましたね。その流れで、今も戦う女の子のコスプレが多いんです」
みきすけさんの言うように、マンガのキャラクターに影響を受ける少年少女は大勢いるだろう。もちろん筆者もその一人である。
「マンガって人生にとって大切なことが書いてある作品もたくさんありますよね。心が学べるから、そういう意味でも大好きです」
好きなものを好きと、堂々と!!
そんなみきすけさん、コスプレデビューまでどんな道程だったのだろう。
「マンガが大好きだったんで、もともとはコスプレイヤーになりたいって思ってなかったんですよ。小学生の時に親友に自分で書いたマンガを読んでもらいながら登校したり。感想をもらうのも絵が上達するのも嬉しかったから、将来は職業マンガ家を目指していました。ただ、高校生の頃には諦めてしまっていて、こういうオタク趣味から離れることに・・・だって、なかなか理解ある友だちって見つからないじゃないですか。だから言い出せなかったんですよね」
わかる・・・同調に徹する青春時代。経験したことがある人も多いのではないだろうか。
HUNTER×HUNTER シズク=ムラサキ/2019年池袋ハロウィンにて
HUNTER×HUNTER シズク=ムラサキ/カメラマン:TAMAKIさん(Twitter@abios_2004)
「変わったのは上京してからでした。オタク文化も世間に浸透し始めていて、恥ずかしくないって知ったんです。マンガもゲームが好きだし、堂々としてようって」
意識が変化すれば行動も変わる。声に出して「マンガやゲームに関わっていきたい、仕事としても興味がある」と言い続けた結果、新たな出会いもあったそうだ。
「たまたま知り合いになった方から、イベントの企業ブースでコスプレしてみないって誘われたんです。ギャルゲーのキャラクターでした。そういう機会を何度かいただいて、コスプレって楽しいってことに気付いたんです。だから今度は個人で挑戦してみました」
みきすけさんが満を持して選んだ会場はコミックマーケット。
「コミケで初めてやったのが、今日着ているユフィです。正直、私なんて・・・とは思っていたんですけど、でも立っていたら声をかけてもらったり写真を撮られたり。ただ自己満足でやっているだけなのに、人とも繋がれるんだって感動しました」
コードギアス ルルーシュ
コスプレは幸せのカタマリ
それ以降、コスプレにどっぷり浸かっていったみきすけさん。オーディションに出たり企業の手伝いをしたりなど、コスプレイヤーとして勢力的に活動している。そして、コスプレの醍醐味はと言うと・・・?
「やっぱり併せですね。実は中学生の頃、友だちとテニスの王子様のコスプレをしてイベントに参加したこともあったんです。その時は、コスプレとは言えないようなお手軽なものでしたけど(笑)。でも、仲間たちと好きな作品の世界、空間に一緒にいることができるってとても幸せを感じますよ」
また、コスプレには自分を前向きに変えてくれる力があるとも話す。
「コスプレ関係なく知り合った方々が私のことを見ると「本気で楽しそうだね」「明るくなったね!」って言ってもらえることもあるんです。中には「私にも教えて、イベントに連れて行って」ってお願いされたり。今までは隠していた趣味だったけど、本気で楽しめば否定はされずにちゃんと個性として見てもらえるんだなってことがわかりました。あと、コスプレは中身だけじゃなく外見だって変われるんですよ」
家庭教師ヒットマンREBORN! クローム髑髏/カメラマン:あいるさん(Twitter@aill0311)
え?そりゃあコスプレは外見を変えるものでは・・・?
「コスプレはアンチエイジング!と言っていたコスプレイヤーさんもいました。やりたいキャラクターを目指してダイエットしたりスキンケアしたりしなくちゃいけないですからね。私、コスプレしてなかったら好きなものを好きなだけ食べて、ぶくぶく・・・かも(笑)。今の自分を維持できるのもコスプレをしているおかげです」
なるほど・・・好きなキャラクターの年齢は、ほぼどんな作品でも変化することはない。おっしゃる通り、キャラクターに自分を寄せていく意思と努力こそ紛れもないアンチエイジングである。本気の大人の遊びとも言われるコスプレ。本気で衣装を作り、本気で撮影し、本気でアンチエイジング・・・みきすけさんもいつまで本気で活動を続けてほしい。
●みきすけ
Twitter:@misukex4x8x
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Writer
佐藤志郎
2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。