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2021.07.03

【カメラマン:あきら】自分の気持ちいいはどこにあるのか?

 

コスプレ写真の主役でもある撮影技術

縁の下の力持ち??いやいやコスプレ写真は、コスプレイヤーさん本人とカメラマンさんのダブル主役によって完成されているといっても過言ではない。我々も、もっともっとカメラマンさんが注目されてほしいと思っているこの頃だ。

 

「それだとありがたいんですねどね、自分ももともと主役はコスプレイヤーさんだと思っていたので、自分で撮った作品をアップすることは少なかったんです。被写体となっているコスプレイヤーさん自身が、世に出してくれればいいかなって。ただ最近、カメラマン仲間と勉強会、交流会みたいなコミュニティを作りまして、自分の写真はもっと自分で出していかないとなって考えていたんです」

 

インタビューに答えてくれたあきらさん。普段は表に出ないとのことで、ありがとうございます!!

 

お~カメラマン同士の交流会!!写真へのこだわり、情熱・・・そしてカメラメーカーへの信仰などなど、熱い話が展開されていそうである。

 

【Fate/Grand Order】沖田総司(コスプレイヤー:円谷みう/@miu_hatsuyu

 

【キャラ名:ジャンヌダルクオルタ】 レイヤー名:かりん/@krn_shl)

 

【Fate/Grand Order】マシュ・キリエライト(コスプレイヤー:ゆう/@yu_know_what

 

 

 

初めてのコスプレ撮影はひどい結果に・・・

ところで、あきらさんはなぜこうしたコスプレ写真を撮るようになったのだろうか。

 

「もともとロードバイクが好きで、カメラを持って地方を走り回っていたんです。カメラより自転車メインですね。そんな時、たまたまゲームショウみたいなイベントに参加して。どうせなら写真を撮ろうと思ってコスプレコーナーに寄ってみました。そこで撮れたものが・・・本当にひどかった笑」

 

実際に観光や風景写真とコスプレ写真の違いを肌で感じたあきらさん。如何にすれば理想のコスプレ写真が撮れるのかを勉強し始めたそうだ。

 

【ルパン三世】左:峰不二子((コスプレイヤー:百合川/@pktn_qwp)、右:ルパン三世(あずねぇ/@jag_alskar_cos

 

「コスプレイベントに参加して、コスプレイヤーさんと知り合いになってスタジオで練習のために撮らせてもらったりもしました。初心者のコスプレイヤーさんとは、お互い切磋琢磨するような感じです。他には、やっぱり自分でスゴイと思うカメラマンさんの作品集を購入して、真似してみたりもしましたね」

 

写真の勉強のために、写真を見るようになると、やはり目は肥えていくもの。そして実践を重ねると技術ももちろん向上する。その中で、カメラマン毎に特徴があることを知っていったあきらさん。

 

「自分はカメラマンオタクなのかもしれません。この人の撮影技術、いいな、スゴイなって思ったらファンになってしまうんです。好きなカメラマンさんについて話をすると、数日かかってしまいますよ。それに、コスプレ撮影の打ち上げの時とか、自分じゃなくて他のカメラマンさんのこだわりとかを話し続けてしまったり(笑)」

 

カメラオタクならよく聞くが、カメラマンオタクという単語は初めて聞いた我々。しかし、あきらさんのおっしゃる通りだ。カメラマンそれぞれがアーティストでもある。全員違って当たり前であり、カメラマンオタクがいても不思議ではない。

 

【鬼滅の刃】宇随天元(コスプレイヤー:ぬまっち/@Numasan0704

 

【鬼滅の刃】左:煉獄千寿郎(コスプレイヤー:あお@aotanish)、右:煉獄杏寿郎(グランパパひろし/@grandfather198

 

 

一次創作と二次創作の違いをカメラマン視点で語る

そんなあきらさんのコスプレ写真へのこだわりはどこにあるのだろうか。

 

「まずコスプレ写真って、大きく分けて一次創作と二次創作になりますよね。一次創作は原作が存在しないので、写真表現の技術とか変わった撮影方法にチャレンジしやすい特徴があると感じています」

 

ふむふむなるほど、確かに一次創作の写真であれば、世界観から作り上げられるため様々な撮影方法を取り入れやすいのかもしれない。

 

【銀魂】坂田銀時(コスプレイヤー:黒輔/@KUROSUKE1112

 

【銀魂】桂小太郎(コスプレイヤー:百合川/@pktn_qwp

 

「二次創作は、まず原作へのリスペクトが大切です。その上で、作品に対する自分の解釈や読んだ時の感情をどう乗せるかじゃないでしょうか。それが写真に乗った時は、とても気持ちがいいです。また、作品では語られていない部分のストーリーをコスプレイヤーさんと考えて、それを写真にしたりすることもありますね」

 

まさに同人誌のような考え方。原作に対する愛情を持って、描かれていない部分を想像し、同人誌を仕上げる。これを写真で実践しているというわけだ。ちなみに、あきらさんは一次創作と二次創作、どちらがお好みなのだろう。

 

「う~ん・・・まず撮りたいって思う時のきっかけが違いますよね。一次創作は写真としての手法を試してみたい時、二次創作は原作に対する想いを表現したい時です。ただ自分はオタクなんで、もっと二次創作のコスプレが盛んになってくれたら嬉しいですね」

 

【銀魂】左:土方十四郎(コスプレイヤー:ベーダー/@a0559be_yan)、

中央:近藤勲(グランパパひろし/@grandfather198)、右:沖田総悟(コスプレイヤー:れご/@05_REGO

 

 

 

自分自身を分析するから、納得できる撮影ができる

最後に、コスプレ撮影という表現をするにあたって大切なことは何なのだろう。

 

「自分がこうしたい!こういう写真が撮りたい!って完成を頭の中で完璧に思い描いて撮影に望むって、とても難しいことです。なので、自分の場合はその撮影の場で、自分が気持ちいいって思える構図を見つけるためのセンスが大切だと思っていて。これは本当に今までの積み重ね・・・蓄積と自分のことを咀嚼する力です。自分が何に惹かれるんだろうと具体的に知っておく必要があります。そのために、いろんな人が撮った写真をたくさん見て、いいなと思ったらどこがいいと思ったのかを具体的に分析する。自分の場合は、陰影や光のグラデーションに惹かれやすいんだなって傾向がありますね」

 

【鬼滅の刃】上:猗窩座(コスプレイヤー:ナビ/@navi_02904)、下:冨岡義勇(れご/@05_REGO

 

自分が好きなものの理由・・・それを「ただ好きだから」で終わらせることをせず、自分自身を探求するという姿勢が大切なのだろう。

 

「これを繰り返していった結果、他の人から「あきらさんの写真ってこうだよね」とか「こういう部分が好きです」って言ってもらえるようになりました。自分らしい写真の特徴があるって思ってもらえているので、とても嬉しいです」

 

本人にはなかなか光が当たりにくいカメラマンさんたち。皆さんも、カメラマンさん毎の特徴をみながらコスプレ写真を見ると、より一層楽しめるかもしれない。

 

カメラマンから見た被写体【銀魂】朧(コスプレイヤー:ぬまっち)

 

 

●あきら

 

Twitter:@hakutaku091

 

【被写体から見たカメラマン】あきらさんご本人

 

 




Writer

佐藤志郎

2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。


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