2020.07.15
【コスプレパフォーマー:さらみ】義務感を持たず趣味を楽しもう!
KING OF PRISMの一条シンの衣装で登場してくれたさらみさん。
これぞ愛!頭ではなく体が記憶する
コスプレしながらダンシング!!コスプレパフォーマーさらみさん。前にインタビューを受けてくれた真琴さんのご紹介だ。Twitterを覗いてみると、そこにはキレッキレなダンスの動画が。まさにKING OF PRISMの世界から飛び出してきたようなクオリティ。さすが「人生捧げた」と言うだけあって、愛をひしひしと感じる。
「いや、ぜんぜんそんなことはないんですよ」
と話し始めたさらみさん。そんなご謙遜を・・・。
「学生の頃、友人たちとダンスを練習したこともあったんですけど、本当に下手で。複数人でグループになって踊るやつとか、いつも後ろの目立たないポジションが定位置だったんですよ。Twitterにアップしている動画も、ほぼ練習していないんです」
まさか、そんな短時間で踊れるわけないでしょ・・・だって、振り付けとか完璧じゃないっすか!と疑いたくなる。
「本当なんです(笑)。たまたまスタジオが空いていて、じゃあ踊ろう!みたいなノリで撮ったので。それに振り付けは自然と身についちゃってるものなんですよ。キンプリ(KING OF PRISM)映画だけでも80回くらい観ていますしね。さすがに自分でも引きます(笑)。それに応援上映、映画の上映中にサイリウム振ったり観客が声を出しても良い特別上映のことなんですけど・・・そういうのに参加していると、体が踊りを覚えちゃうんです。映画だけじゃなくて、アニメも何回も観ていますしね。ただ、映画やアニメだけじゃわからない振り付けとかもあるんで、そこは自分で作りました」
なんと、同じ映画を80回とは・・・そこからも愛の深さを知ることができる。
振り付けは体が覚えている!なんて・・・愛が深すぎます。
気付いたらコスパフォサークルが出来上がった!
実はさらみさんは、先に紹介した真琴さんも所属するコスパフォサークルの創設者だという。現在、アクティブ人数が10人以上にもなり、様々なイベントに出演するなど、勢力的に活動中。
「もともとそんな団体にしようなんて考えてませんでした。それがいつの間にかこんな人数になってしまったと言うか・・・。最初は、友人と2名でキンプリのコスパフォをしていたんです。それでメンバー全員揃えたいよね〜とか話していた時に、同じようにキンプリのコスパフォしている子から話しかけてもらったり。あとはTwitterでつぶやいたり。そしたら人が増えていったんです」
同じようにKING OF PRISMを愛する者同士、やはり繋がりやすいのだろうか。
「でもですね、私たちはそんなサークル活動とか仰々しいものではないんですよ。ルールとか練習日とか固まってたりすると、どうしてもそれを優先しなきゃって思いが出てきちゃうんです。楽しみが仕事・・・義務みたいになっちゃったり。楽しみで始めたことは、楽しみだけでいい。コスパフォは趣味だから」
人数が多ければ多いほど、制約も出てくるし秩序を保たなくてはいけない。そんな組織としてのルールを取っ払ったからこそ、メンバーが本当に趣味として楽しめる環境があるのかもしれない。
「サークル以外でのコスプレ友達とも、やってみよー!的な活動・・・というか遊びを良くしていましたね。例えば、コスプレしながらボーリング大会とかDVD鑑賞とか。もちろん、会場になる場所には許可をとってやってます(笑)。あと、面白かったのは謎解きイベントですね。一軒家のスタジオを借りて、謎を作る側・解く側に分かれるんです。キャラで役を決めたりするだけで盛り上がれます!」
好きなキャラクターが謎を解いているのを見るだけでも楽しくなる!と話すさらみさん。
公式絶対!同人には興味がなかったけど・・・
そんなさらみさんの活動は、今でこそ立派な同人と言えるものだが、実は昔は公式絶対人間だったと話す。
「以前はコスプレはもちろん、同人誌とかも全く興味なかったんです。コスプレ歴だって、4年くらいですしね。ただ、好きなアニメキャラクターとかの髪型を真似しちゃうようなことはしていました。地毛を真っ赤にしていたり。その時なんですが、自分のバーを経営していたんです。目指せ!オシャレなバーって感じです。でも、場所が場所だっただけに、オタクのお客様が多かったんです。で、私がラブライブのキャラクターの髪型をしているものだから、どんどんグッズとかポスターとかを差し入れしてくれるんですね。こだわった壁紙もラブライブで見えなくなるくらいに・・・。そこで知り合ったバンドマンのお客様にステージに誘われて。それが転機になりました」
自分のこだわりのお店がラブライブへと染まっていくと同時に、公式絶対論も徐々に同人活動へと染まっていったさらみさん。もちろん最初のコスプレもラブライブだったそうだ。
「私、身長もそこそこあるので、やっぱり女性キャラクターは苦労した面もあります。メイクもガッツリするとう〜ん・・・という感じだし、しなすぎても変だなぁって悩んだこともありました。それで逆に突き抜けて濃くしてみたんですよ。そしたら友人から、かっこいい!男装してみたら?って言われたんです。女の子のキャラクターって、どうしても自分でもできそうなものになりやすいんですけど、男性キャラクターってもともと性別が違うから自由に幅広くできるのが良いですね」
笑顔に迷いはない!
合計70着!自作し続けた衣装の数々
さらみさんのこだわりは衣装を自作すること。なんと服飾関係の専門学校に通っていたこともあり、その腕前は本物だ。今日の衣装もビシッと決まってる。
「リメイクを入れたら今までで70着くらい作ってきたと思います。自分のだけじゃなくて、頼まれたりもしましたね。以前、コスパフォイベントに出るための衣装をメンバー分、全部で18着も一気に作ったことがあって・・・それは流石に後悔しました(笑)」
1着だけでも大変だと思うのに、それを20着弱・・・考えただけで気が遠くなる。
「服飾の勉強をしていたからと言っても、コスプレ衣装の作り方は全然違うこともあるんです。普通の衣服ではアリエナイようなカタチとかもありますしね。だから固定観念にとらわれないように気を付けているんですよ。発想を自由に持って、頭をゆるくして・・・裁縫というよりも工作に近いかもしれません」
コスプレの衣装は、布などの素材・生地を縫い合わせることだけでなく、両面テープを使ったりすることもあるそうだ。キャラクター髪型を再現するために紙コップを用いてボリュームを出すなど、まさにフリーダム。これこそ同人だからこその醍醐味だと言えよう。
「そうそう、こうしなきゃいけない!こういうもの!みたいな義務感なんていらないんです。衣装作りも自由だし、コスパフォを楽しむのも自由。深く考えずにチャレンジするのがいいですね。たまに、楽しくやってたはずなのに、応援してくれる人が自然と増えて、それに応えなきゃいけないって焦って・・・って人も見るけど、そんな仕事らしさを混同しちゃつまらなくなっちゃう。だから私は堂々と、趣味で自由に!人に迷惑かけずに楽しむぞー!!ってスタンスを貫いています」
自作とは思えないほどのクオリティ。さすが服飾の勉強をしていただけある。
さらみ
Twitter:@sarami_p
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Writer
佐藤志郎
2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。