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2021.03.10

【造形クリエイター:さわこ】失敗を恐れず即断即決即行動

 

やはり何かを極めるためには失敗を繰り返す必要がある・・・まさに基本の「き」ではあるものの、どうしても慣れていくと「これでいいや感」が出てしまうのも否めない。インタビューの中で、そんな初心を思い出させてくれた方こそ、造形クリエイターのさわこさんだ。

 

 

初めてのイベント参加で衝撃

「もちろん最初は失敗の連続でしたよ」

 

と話し始めたさわこさん。今でこそ、見る者を虜にするほどの細部にまでこだわった造形技術で活躍中だが、コスプレを始めた当初は全くそんなことはなかったのだという。

 

【ツイステッドワンダーランド】オルト・シュラウド(イグニハイド・ギア)(カメラマン:inori/@inori_design

 

「マンガ関係の専門学校に進んだ時、同級生から「コスプレやりませんか?」って誘われたのが始まりでした。突然なぜか敬語だったのが印象的で、今でも覚えています(笑)。専攻が専攻なだけ合って、周りはけっこう理解のある人が多かったんですよね。文化祭のようなイベントでコスプレして、その後に東京ゲームショウにも行ったんです」

 

そこでさわこさんは衝撃を受けることになる。

 

「私は既製品の衣装を着て、生地もペラペラでウィッグはへニャってなっているのに、あちこちにスゴいコスプレイヤーさんがたくさんいたんです。それを見て、どうなってるの!?私もやってみたいって、即情報を集め始めました」

 

即断即決即行動なさわこさんは、雑誌やインターネットなどで、コスプレ衣装の作り方を調べに調べたという。

 

【ツイステッドワンダーランド】オルト・シュラウド(アーキタイプ・ギア)(カメラマン:inori/@inori_design

 

 

最初はもちろん失敗の連続

「もともと工作が好きだったのですが、なかなかうまくいかなかったです。発泡スチロールを有機溶剤のボンドなどで溶かしてしまったり、そんな連続です。今だって失敗することも当然あるので、コスプレボードはまとめ買いで在庫を常に抱えている状態です(笑)」

 

【ツイステッドワンダーランド】オルト・シュラウド(スターゲイズ・ギア)(カメラマン:inori/@inori_design

 

とは言うものの・・・写真を拝見する限り、ため息が出るほどのクオリティ。

 

「私がやりたいキャラクターは衣装が売っていないものが多いので、作るしかないんです。もし売ってたとしても、例えば武器とかは自分の身長に合っていないものもあって、サイズ感を含めた全体のバランスもこだわりたいので、結局は作るしかないという・・・」

 

【シノアリス】赤ずきん

 

そんなさわこさんだが、衣装製作において苦手な分野もあるらしいのだ。にわかには信じられないが・・・??

 

【刀剣乱舞】時間遡行軍 脇差(カメラマン:Arthur/@Arthur_Gray

 

 

どうしても作りたかった、自分を支えてくれたキャラクターの衣装

「裁縫が苦手なんです。粘土をこねたりは好きなんですけどね・・・でも、どうしても着たい物は作るしかありません」

 

特に熱が入ったのが『アイカツ!の星宮いちご』の衣装だったそう。

 

【アイカツ!】星宮いちご(スターフェスティバルコーデ)

 

「仕事でつらい時期・・・アイカツ!が心の拠り所だったことがあるんです。星宮いちごちゃんに助けられたようなものです。だから、絶対にコスプレしたいって思って。それが生きる目的でした。この衣装に袖を通すまで死ねない!!そんな想いで完成させましたね」

 

その想い・・・衣装からひしひしと伝わってくる。そして・・・その想いに当てられて、我々も造形などの衣装製作にチャレンジしたくなってくる。

 

【シャーマンキング】アイアン・メイデン・ジャンヌ

 

 

伝えていける人になりたい

「そう思ってくれてありがとうございます。まさにその通りで、これからはきっかけを与えてあげられるような人になりたいっていうのが目標です。コスプレの衣装製作は失敗の連続だし、難しそうに見えるから、なかなか最初は動き出すことができないのもわかります。でも、やってみなくちゃ始まらない。その一歩を後押しできたらなって思って、tiktokで配信も始めたんですよ」

 

【HUNTER×HUNTER】シズク・ムラサキ(カメラマン:渋谷/@shibuya_012

 

さわこさんのtiktokでは、衣装ができるまでの写真をスライド形式で公開しているという。ぜひチェックしてみてほしい!!

 

 

ツノ作家って!?

ちなみに・・・さわこさんはツノ作家としても活躍中だ。百聞は一見にしかず・・・まずはこちらの写真をご覧いただきたい。

 

部屋いっぱい・・・辺り一面のツノ

 

つのツノ角・・・ツノ過ぎる!!!

 

「もともとデザイン・フェスタでアクセサリーを展示していたんです。でも、そこで角をつけている人を見つけたんですね。ほら、某有名テーマパークとかに行くと、耳をつけるじゃないですか?そんな感じでツノを付けたいし、作りたい。なんならコスプレ撮影でも使いたい!って思って、ツノの生産を始めました」

 

ツイステッドワンダーランドのグルーヴィーキャンディ

 

さすが、即断即決即行動のさわこさんだ。作り方を調べてすぐに実践。もちろん失敗を繰り返し、それでもあきらめず作り続けた結果・・・なんと、その後のデザイン・フェスタでは80本・・・いや、左右セットで160本か。それほどの展示販売数を記録したのだという。

 

「ツノを出品し始めて3年・・・それが認められたのか『コスプレカウンター』というオーダーメイドコスプレ衣装を受託するサイトにも登録させてもらうことができました」

 

造形技術の高みを目指し、こだわり続けるその姿勢に感服した我々。これからもその職人技を多くの人に伝えていってほしい。

 

【キングダムハーツ】ロクサス(カメラマン:サイコロ/@saikoro3415

 

【鬼滅の刃】下弦の伍 累(カメラマン:Arthur/@Arthur_Gray

 

 

●さわこ

 

Twitter:@sawawa_touken

 

tiktok:sawawax

 

BOOTH:さわわ工房(https://sawawa-koubou.booth.pm/

 

pococha:https://www.pococha.com/app/users/6d664098-aeb5-4388-a49e-d65f031fc1fa

 

 




Writer

佐藤志郎

2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。


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