2021.06.04
アンケート企画『コロナ禍の一年、オタ活を振り返って』中編
前編↓
コロナ禍のオタ活を振り返る第5回アンケート企画。
本編では、参加者106名のオタクの方々の経験談にフォーカスします。苦あれば楽あり、回答者の皆さんはこの一年でどんな体験をされたのでしょうか?
コロナ禍のオタ活で辛かったこと
載せきれないほど沢山のエピソードが寄せられたこちらの質問。際立って多かったのは、観劇、ライブ、ヒーローショウ、コスプレ撮影など、楽しみにしていた予定がなくなってしまったことを悔やむ声でした。これら以外にも、オタクの皆さんが苦労されている理由はまさに様々。じっくりご紹介します。
☆現場に行けない、推しに会えない。
『とにかく現地やコラボイベントに行けないのが悔しいなと。距離的には都内に出られるのですが、後のことを考えると我慢すべきと全く足を運べません。』(20代女性)
『最近になって配信等で現地に行けない人でも楽しめるようになりましたが、現場の熱量を感じられないというのはすごく辛い。』(20代女性)
『以前は週に2~3回東京ディズニーリゾートに通っていましたが、この一年は月一回ほどに減ってしまい、なかなか最推しのドナルドに会ってお話しできません。辛くて仕事にも支障が出そうです…!』(20代女性)
☆自粛の世の中で
『両親が絶対コロナに罹っては行けない職業なので東京どころか県内で移動しても何か言われて正直辛いです。』(20代女性)
『本業が旅行業なのでオタ活の方向けの企画を作成していたがコロナの影響で断念せざるを得なかった』(30代女性)
☆ネット上のふるまいも自粛?
『SNSで発信しづらくなったのが1番の痛手』(30代男性)
『せっかく撮った写真もTwitterに載せるのを自粛せざるを得なくてしんどい。』(40代男性)
☆表現活動の不自由
『コスプレイヤーなのですが、大勢での集まりができなくなったので表現の幅が激減したのが悲しいです。』(20代女性)
『2.5次元の舞台を配信で観劇した際、役者全員がフェイスガードを付け常に一定の距離を保ちつつ進行していく様に「どれだけ断念しなければならない表現があったのか」と劇関係者を心配した。』(20代女性)
☆乏しくなる人間関係
『友達に会えない!新しい仲間に会えない!』(40代女性)
『仲の良いグループがあったが、自分だけ地方のため遠征も出来なくなりリモートのみでしか会えなかった。』(30代女性)
☆失ったものも数知れず
『オタクに優しい行きつけの飲食店がつい最近閉店してしまったのが悲しいです。』(20代女性)
『コロナのため解散した音楽・アイドルグループをいくつも見てきて心が砕けそうになっています。』(20代男性)
☆都会と地方の隔たり
『地方住みですが、仲が良かった人に関東に来ないでと言われてしまった。』(20代女性)
『ただでさえ少ないイベントが減り、かといって遠征はコロナが怖く引きこもり状態になってしまった。』(30代女性)
『舞台もイベントも、都心部で徐々に通常通り行うようになっても地方から行く点がネックで通えなくなりました。都内に住んでいる人や一部の遠征勢のみが盛り上がっており、オタ活へのモチベが下がってしまいました。』(20代女性)
☆心身の不調
『精神的にやられてしまってそれまで好きだったバトルものを楽しめなくなってしまった。』(30代女性)
『感染症に関係して病んでいる人が増えて、トラブルも多くなった。』(40代女性)
☆その他
『コロナ禍前と比べると収入が減ったので、推しにお小遣い(課金)をあげられる額が減ったのがツラいです。』(30代女性)
『何か企画を考えても、直接現地でやるしかない物事が多く実行できない。色々な意味で新たなことを進められる時間だけ増えているが、その為の準備がしにくいという感じです。』(30代男性)
心の支えである存在を失うこと、立場や住む土地によって生まれてしまう格差、SNSで飛び交う様々な意見…コロナ禍の悩みの種はあらゆる場所に蒔かれているようです。お一人おひとりが形の異なる苦悩を抱えながらも日々を送る様子が伝わってまいりました。
コロナ禍のオタ活で嬉しかったこと
行く先の不透明な毎日でも、喜びや楽しみを感じながらオタ活に励んでいる方々の体験談です。
☆新しいオタ活スタイル
『二次創作をするようになり、褒められるようになった。』(10代女性)
『部屋に推しグッズが増えて祭壇つくりました!笑』(20代女性)
☆新しい交流の形
『通販などが活発になり調べる時間が多くなった分、今まで知らなかった品物と出会い、製作者様との繋がりができました。』(30代男性)
『リモート飲みで気軽に「通話しよ!」と友達に言えるようになったこと!Twitterの文字だけでなく、画面越しに会話するのが楽しくて気づいたら丸1日経っていました。』(20代女性)
☆以前の「当たり前」のありがたみ
『コロナ感染者が減った時期に友人とカフェで久々にオタトークをして、本当に心が満たされて創作意欲が持ち直せました。』(40代女性)
『コスプレイベントのスタッフをしているのですが、この状況下の開催で周辺の飲食店から感謝されました。』(30代女性)
コロナ禍がきっかけで、これまでとは一味違うオタ活スタイルを楽しめるようになった方、何気なく享受していた日常の幸せを大切にするようになった方の声が寄せられました。思うようにいかない日々を心穏やかに過ごせるかどうかは、私たちの考え方・感じ方次第なのかもしれませんね。
さて、次回・後編では、「この一年でライブ・舞台の生配信が多くなったけど、実際どうなの?」「イベントの現地参加、みんないつから再開するのかな?」という疑問にお答えします。ご期待ください!
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Writer
KAMOMI
管理栄養士にしてコスプレイヤーの新人ライター。得意分野はコスプレを主とするオタク文化、食物・栄養関連。