2022.05.21
【コスプレイヤー:Gussan】日本人はオタクの英才教育をされている
同人とはざっくり言ってしまえば「好きなことや主義主張を表現する文化」である。その方法は問わない。
つまり・・・書こうが描こうが着ようが料理しようが踊ろうが・・・なんでもいい!そしてなんでも好きでなんでもやればいい・・・のである。
コスプレイヤーとは、表現においての一つのジャンルに過ぎない。今回インタビューさせてもらったGussanと話して、それをひしひしと感じた。
※Gussan(ぐっさん)に「さん」等の敬称をつけると、非常に呼びにくく書きにくいため、あえて省略させてもらってる。許可済みだ。
【東京卍リベンジャーズ】灰谷蘭(天竺)/インタビューに答えてくれるGussan
作ることで発散する創作意欲
「昔から何かを作ることが好きだったんですよ。小さい頃から絵を描いていたり、子供用のミシンで簡単なものを縫ったり・・・あとおばぁちゃん子だったので、編み物も教えてもらいました」
一つ作ったらまた次・・・と創作意欲が止まらないGussan。新しい表現方法、縫うだったり描くだったりを知るたびに、やりたい気持ちを押し殺してはおけない。
「ミシンを買ってもらったらスカートを縫って、小中学生の時は何かしらずと作っていましたね。やってみたい、作ろー!作ったー!!の連続です」
【呪術廻戦】虎杖悠仁(両面宿儺)(カメラマン:Inori/Twitter:@inori_design/Instagram:inorinsta)
【呪術廻戦】虎杖悠仁(両面宿儺)(カメラマン:Inori/Twitter:@inori_design/Instagram:inorinsta)
Gussan写真集
Gussanの初めての同人・・・
これをお読みの皆さんの初めての作品を思い出してもらいたい。あの時ハマっていたあの作品のあの衣装?物語?Gussanは一味違う。
「日本人ってオタクの英才教育をされているんですよ」
・・・?一体何を話し始めているのか。
「例えば国語の授業、この物語の続きを考えなさい・・・とかありますよね。また、作者の気持ちを答えなさい、とかも」
日本人であれば、小中学校で必ず通る国語の授業の一環だ。
「それって同人だと思いません?二次創作、作品への解釈!これぞまさに同人なんですよ!!」
!!!!!!
おおおお・・・たしかに!!
【呪術廻戦】虎杖悠仁(両面宿儺)(カメラマン:Inori/Twitter:@inori_design/Instagram:inorinsta)
「だから、日本人は男女問わずオタクのベースが出来上がっている。映画を見た後、本を読んだ後の感想も、当たり前のように出てきますよね。この後主人公たちはどうなったんだろう、作者はどういう意図で書いたんだろう。そんな感想・考察です。このわびさびという余白の部分、日本人らしさと言える部分こそオタク活動、同人活動の一つでもありますし、浸透しきった人がオタクになっていくんじゃないかと」
なるほど、なんか納得してしまう。
【呪術廻戦】虎杖悠仁(両面宿儺)(カメラマン:Inori/Twitter:@inori_design/Instagram:inorinsta)
マンガを描きコスプレをして目覚めていく
さて本題に戻ろう。GussanのThe同人というべき同人活動はいつ始まったのだろうか。
「小学生の頃から当たり前のようにマンガを描いていて友人に見せたりしていました。ただ衝撃を受けたのは中学生の時に行った地元の同人誌即売会です。同人誌がそこかしこに並んでいてコスプレイヤーもたくさんいて、少ないお小づかいを握りしめてワクワクしっぱなしでした。それと同時に、私も出たい!!って。で、その1ヶ月後、出ちゃったんですよね」
えぇっ!?思い立ったら即行動。さすがオタクだ。
【呪術廻戦】夏油傑(カメラマン:N!NA/Twitter:@nina_xq/Instagram:nina_xq_insta)
【呪術廻戦】夏油傑(カメラマン:N!NA/Twitter:@nina_xq/Instagram:nina_xq_insta)
「自分の描いたマンガをコピーして自分で製本して・・・周りに見せたことはあったけど、友人でもなく私を知らない方にも欲しいと思って作品を手に取ってもらったことは初めて。この喜びが今につながっているんだと思います」
【呪術廻戦】伏黒甚爾(カメラマン:N!NA/Twitter:@nina_xq/Instagram:nina_xq_insta)
【呪術廻戦】伏黒甚爾(カメラマン:N!NA/Twitter:@nina_xq/Instagram:nina_xq_insta)
当たり前のようにオタクの道を求め歩んできた今
同人誌を描き、コスプレ衣装も作る。さらにコスプレパフォーマンスまで・・・。ある時は年間100着の衣装を縫いながら、同人誌を描くという、想像を絶する過密オタクライフを送っていたGussan。
「ひと通りの表現をさせてもらってきました。今ではコスプレイヤーさんから依頼を受けてウィッグを作成したり、アニクラのDJを任せてもらったり。他にもYouTubeの配信周りの設定のお手伝いもしていますね」
【ヒプノシスマイク】MC.B.B(山田一郎)(カメラマン:さみゅちゃん/Twitter:@nase915xx)
【ヒプノシスマイク】MC.B.B(山田一郎)(カメラマン:さみゅちゃん/Twitter:@nase915xx)
主役となる同人作家・コスプレイヤーではなくサポート役も増えてきたGussan。これからはどんな活動を目指しているのだろう。
「もともと私は何かを表現することが好きでやってきました。新人コスプレイヤーさんを発掘してマネジメントなどをしたり、新しい表現者が生まれていくことは喜ばしいことだと思います。でも、自分自身でやる楽しみも捨てきれません。たまに、若い頃の元気があれば・・・なんて思いますね」
【ヒプノシスマイク】MC.B.B(山田一郎)(カメラマン:さみゅちゃん/Twitter:@nase915xx)
表現の楽しみを貪欲に喰らい続けてきたからこそ、伝えたいけど自分でもやりたいという葛藤が生まれるのだろう。
「自分の活動を応援してくれた人も裏切れないですし、時間も足りない。だからあれもこれも~ではなくて、時代の移り変わりを見ながら自分なりに楽しんでいきたいと思います」
●Gussan
Twitter:@GU__ss__AN
オリジナル衣装でのポートレート撮影(カメラマン:さみゅちゃん/Twitter:@nase915xx)
【ヒプノシスマイク】MC.B.B(山田一郎)(カメラマン:さみゅちゃん/Twitter:@nase915xx)
【ヒプノシスマイク】MC.B.B(山田一郎)17歳、TDD時代(カメラマン:さみゅちゃん/Twitter:@nase915xx)
【ヒプノシスマイク】MC.B.B(山田一郎)(カメラマン:Inori/Twitter:@inori_design/Instagram:inorinsta)
Follow @doujinworld
Writer
佐藤志郎
2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。