2022.10.01
【コスプレイヤー:アヤミー】魔法少女に年齢は関係ない
もはや恒例(と言ってのいいのかはわからないが・・・)となった、コスプレイヤー・オブ・ザ・イヤーのグランプリ獲得者へのインタビュー。今回は、2022の重加工部門にて見事グランプリとなったアヤミーさんの登場だ!
Twitterでも公表されてるが、なんと44歳。うむ、まさに『美』魔女だ!!
「いえ、魔法少女なんです(笑)」
え・・・
「と言っても、引退・・・挫折しちゃいましたけどね」
と話し始めたアヤミーさん。魔法少女を引退とは、どういうことなのだろう。
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魔法少女に憧れて、魔法少女になるまで
「子供の頃から魔法少女に憧れていたんです。今でこそ、魔法で戦う女の子ってイメージですが、私の理想は『クリィミーマミ』。好きな男の子の理想の女の子に変身するんです。それでアイドルにスカウトされて~ってお話なんですよ」
そんな魔法少女への憧れを抱きながら成長していったアヤミーさん。転機が訪れたのは高校生の頃だった。
「デザイン科に進学していたんですけど、好きな絵を描きながら食べていくって難しいって感じたんですよ。その時、クリィミーマミへの憧れもあって、自分が出てみる側になってみようかな、前に出てみたいなって思うようになったんです」
そして選んだ道はアイドルやタレント。まさに魔法少女としての人生の幕開けである。
【魔法の天使クリィミーマミ】クリィミーマミ
魔法少女になりたかったはずなのに・・・
芸能の道は、まさに荊の道。時には着ぐるみアクター、時にはモデル、時にはレースクイーン・・・ピエロをしながらマジックを披露することもあったという。
「20年以上、芸能のお仕事に携わらせてもらってきました。実は3歳の時、色黒でボーイッシュだったのもあって、男の子に間違えられたことがあるんです。それがコンプレックスで・・・だから、どんな仕事でも自分だから求められる、自分じゃないと!って思ってもらえるように頑張ってこれたんです」
そしてついに・・・アヤミーさんは音楽ユニット『Blondy bon Bianca』のボーカル『魔法少女アヤミー』として、メジャーデビューを実現させたのだ。
【Blondy bon Bianca】ボーカル:魔法少女アヤミー
こんなはずでは・・・何者にもなれなかった現実
念願の魔法少女になることはできたが、非情な現実も待っていた。
「デビューが29歳だったんです。夢は叶ったけど、でも世の中に受け入れてもらうことはなかなか・・・その年の女性が「魔法少女」なんて言ってるわけですから、厳しいことも言われました」
夢と現実の違い・・・コスプレをしながらラジオのパーソナリティーをしたり、それをYouTubeで配信したり、ヴィジュアル系バンドで歌ってみたり・・・活路を見出すために、様々なチャレンジを繰り返す。
ヴィジュアル系バンド【M.Fille】歌姫:黒兎(コクト)様
「結局は、何者にもなれなかったんですよ」
何者かになれる人なんて限られているのかもしれない。それでも、本気で魔法少女になろうとしてなれなかった、そのひと言は重い。
命を繋いでくれたコスプレ
「引退して、30代のほとんどが引きこもりでした。でも、コスプレだけは続けていたんです。何かしないと本当に何も無くなってしまう・・・知り合いのカメラマンさんに撮ってもらった写真をSNSにアップするだけでしたが、それでもフォロワーさんとか人との関わりができて。コスプレが私の命を繋いでくれたんです」
我々は今まで、何人もの女性コスプレイヤーさんたちに話を聞いてきた。皆さん「一生やっていきたい!」と口を揃えて言う。アヤミーさんも同じだ。
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美魔女コスプレイヤーのアイコンとして
「ある日、Claps!のコスプレイヤー・オブ・ザ・イヤーに出てみない?って話をいただいたんです。正直、40代だけど・・・って遠慮はありました。でも、昔ファンでいてくれた方々にmixiで連絡してみたんです。そしたら、皆さん「待ってたよ~」って感じで受け入れてくれて、本当に今回のグランプリは私だけじゃない、昔から応援してくれたみんなで獲れたものって感じてます」
40代での偉業・・・まさに美魔女(というと、また訂正になるかもしれないが)コスプレイヤーのアイコン的存在になったアヤミーさん。今、10代20代のコスプレイヤーに40代コスプレイヤーとして伝える言葉があるとすれば、どういったものになるのだろう。
【ONE PIECE】ボア・ハンコック
「若い頃に比べると、確かに痩せにくくなるし、運動も大切だけど・・・まずは諦めなくていいんだよ!って伝えたいです。20代でコスプレは卒業なんて言わないでほしいですね。私は今でも『魔法少女』になりたいですから!」
魔法少女を挫折し、それでもコスプレイヤーとして返り咲き、まだまだ魔法少女を目指す。この強さ・・・まさにたくさんの女の子の夢見る『魔法少女』そのものではないか。
またアヤミーさんは、今まで芸能の仕事をし続け、今回グランプリを獲ったからこそわかってきたこともあると言う。
「コスプレイヤーって、社会的にはタレントではないんだなって思いました。あくまでもコスプレという個人の趣味。マネジメントとか、どうやってさらに広く知ってもらうかが本人次第なんです。芸能の仕事をしてきたからこそ、コスプレイヤーさんたちをサポートできることもあるんじゃないかと、今ではそんなことも考えています」
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魔法少女になりたい・・・と自分にかけた魔法を、今度は人のために使う。アヤミーさんの人生の中で獲得してきた魔法を、次世代の魔法少女たちに受け継いでいってもらいたい。
●アヤミー
Twitter:@ayacocteau
【フランス:ベルサイユ宮殿にて】マリーアントワネット
●オリジナルブランド通販サイト:https://mfille.thebase.in
【ジェンダーレスUVウェア】M.Fille
【ジェンダーレスUVウェア】M.Fille/デザイナー:アヤミー
【ジェンダーレスUVウェア】M.Fille/オリジナルキャラクター:モンモくん,ロゴマーク
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Writer
佐藤志郎
2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。