2020.08.12
「腐女子」という生態について
「腐女子」という存在を知っているだろうか?
最近では一般的なテレビ番組や雑誌、マンガ内でもこの腐女子という言葉を耳にする機会が増えてきた。
そのため、言葉自体は聞いたことがあるけれど実のところ本来の意味を理解していない、という人もいるのではないだろうか?
そんな腐女子について今回は話をしていきたいと思う。
腐るということ
腐女子という言葉は、女性を示す婦女子をもじって生まれた言葉だ。
いわゆる「BL(ボーイズラブ)」や「やおい(ヤマなし・オチなし・イミなしの略語)」と呼ばれる男性同士の恋愛ストーリーを好む女性オタクのことを意味している。
ちなみにBLなどが好きな男性は「腐男子」などと呼ばれ、他にも腐女子から派生した言葉が複数存在する。
その起源はマスコミ報道、大型掲示板での会話、はたまた有名BL作家さんの自嘲から始まったなど諸説あるが、2000年頃から徐々にオタク業界へ広まり始めた。
当初は健全な男性同士の関係性を邪推せずにはいられない腐女子の性質のことを「性根が腐っている」と揶揄もしくは、自嘲するといったマイナス的意味合いで使用されることが非常に多く、腐女子と呼ばれることに対して強い拒否反応を示す腐女子も少なくはなかった。
また、腐女子以外の女性オタクが腐女子と同一視されることで揶揄の対象にされるなどのトラブルが生じたことから、腐女子という言葉に嫌悪感を示す普通の女性オタクも存在した。
このトラブルは現在になっても往々にして発生しており、女性オタクと腐女子との間に溝を生み出す問題として取り上げられている。
腐女子という言葉が徐々に世間へ浸透し始めたことをキッカケに、一趣味としての理解が進み、一刻も早く偏見などのトラブルが減少していくことを願わずにはいられない。
腐女子の生態
腐女子は男性同士の恋愛ストーリーが好きだ。
だからといって、全ての腐女子を一括りにまとめるのはやめて欲しい。
鉄道オタク、声優オタク、アイドルオタク、アニメオタク…
一概にオタクと言ってもさまざまな種類があるように、腐女子だからBLなら何でも好きで、誰彼構わず周囲の男性を恋愛対象にした妄想をしたいわけではないのだ(中にはそういう人もいるかもしれないけれど)
例えばとある漫画の2次創作作品だけが好きな人もいれば、オリジナルBL作品が好きな人、実写のBL映像作品のみを好む人もいて、もちろんそれら全てを満遍なく好きだという人もいる。
さらに言ってしまえば、作品一つの中でもキャラの数だけ「攻め×受け」で構成される数多のカップリングが存在し、そこでジャンル分けが細分化されていく…と、これらの詳細については長い話になるので、また次の機会にしよう。
つまりなにが言いたいのかというとBLジャンルは幅広く、奥深く、腐女子だって十人十色なのである。
筆者の好きな言葉として「オタクは専門職」という言葉があるが、実は腐女子だって専門職なのだ。
腐女子という生き方
近ごろでは腐女子という言葉も有名になり、自ら腐女子であると公言する女性オタクも増えてきた。
当初はネガティブな意味が強かったせいで当の腐女子たちからも嫌煙されてきた言葉だが、今では揶揄の意味が徐々に薄れて「BLが好きな女性オタク」を表すただの記号となりつつある。
だが、やはり腐女子という言葉が広がろうとも、一般的には嫌煙されがちな趣味であることは確か、そのことで悩む腐女子がいることも事実である。
それでも、好きなものは好きだからしょうがない。
悩むくらいならば、開き直って好きなことを好きなだけしていた方が人生楽しいじゃないか。
腐女子たちよ!
自分の愛を誰にも止められることなかれ!
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Writer
Shuuuuhi