【マンガ家・イラストレーター:rioka】プロになっても同人活動は別腹!!
見ればわかる。感じてほしい。
良い意味でイラストレーターとは紹介したくない。したくないんだよ!
って描くと、イラストがイマイチ・・・みたいに思われてしまうかもしれないが、わざわざ説明する必要もない。百聞は一見にしかず!!である。
正直、震える。なんだろう・・・うまいとかスゴイとかやべぇとか通り越して、泣ける。しかし!しかしだ!!我々はあえてイラストに対して追求はしない。だって、riokaさんの絶賛連載中のマンガ『中央線沿線少女』に感銘を受けたから!!
riokaさんの商業・同人作品。連載中の『中央線沿線少女』は必読の価値あり!!
「あ、ありがとうございます。もともと擬人化ブームの頃に思いついた企画だったんですよ。学生時代に中央線に乗ってたというのもありまして、駅の擬人化とかも考えました。でもそれだとご当地キャラになってしまうじゃないですか。できればその駅ごとの生活感とか、生きているキャラクターの背景まで描ければなって思ったんです」
そんな感じで始まったという『中央線沿線少女』のシリーズ。今でこそ商業誌でマンガとして連載中だが、もともとは同人企画の画集だ。
「2012年くらいの即売会でお披露目して、おかげさまで好評をいただきました。その後、出版社さんからマンガとしての連載の話をもらったんです」
イラストレーターというより○○クリエイターだ!!
『中央線沿線少女』・・・おっさんである我々が読み、おっさんである我々が自信を持って伝えたい。ものすごく・・・・・・ときめくぞ!!!!!あの夏に置いてきてしまった甘酸っぱさが胸の中から湧き出てくる。riokaさんをイラストレーターとして紹介したくなかった理由がそれだ。だって、胸キュンクリエイターといっても過言ではないんだから!!!
「そう言っていただけるのはありがたいですが、私自身も甘酸っぱい学生時代なんて過ごしてこなかったんですよ。自分が学生の時って、他の学生を見ても何も感じない。でも、卒業してから輝いて見えるってありますよね」
わかる!!!制服の輝き、眩しすぎます。
「ストーリー自体は、自分の思い描いていたキャラクターがいて、それで実際に題材にする駅に降り立って、そのキャラはどんなことをするんだろう・・・って考えるようにしています。例えば、この駅には美術館があるな、そしたらアート好きな女の子かな・・・とかですね」
なるほど、これがriokaさんのもともと考えていたキャラクターや駅ごとの生活感にも繋がるというわけだ。また、このインタビュー記事の冒頭で「イラストについては語らない」と言っておきながらだが、マンガの表紙やコマの端々にある種のノスタルジー感を感じる。この理由はなぜなのだろう。
「それは一つの思い出を切り取るようなイメージで描いているからかもしれません。私自身、ピカピカのビルよりもちょっと年期が入っていたり使い込まれていたり、駅であればチューブが屋根に絡まっていたり、鉄が錆びていたり・・・そんな昔っぽさが好きなんです」
ふむふむ、だからこそ4K先端テレビではなく、映写機という雰囲気が出せるのだろう。そしてただの恋愛物語ではなく生活の中の一部としての恋や出会いだからこそ、絶妙にマッチするというわけだ。
連載が忙しくても同人活動はやめない
そんな商業誌で『中央線沿線少女』を連載しながらも、同人活動も積極的に行っているriokaさん。正直、余裕はあるのだろうか・・・?
「月に30ページ前後のマンガを描くとして、1日あたり1ページ以上描かないと終わらないです。単行本の表紙なんて、横長にこだわって一枚絵として見てもらえるようにしたので、3〜4日くらいかかります。雑誌のピンナップなどは基本2〜3日ですが、書籍表紙絵はやっぱり特別感があるので3日かけてじっくり描いて、さらに1日かけてプリントアウトしたものを実際の書籍に巻いてみたりと最終調整します。マンガは細かいコマが多いとしんどいですが、大ゴマが多いとラッキーって(笑)。単行本の1~2巻くらいまではアシスタントさんもいなかったので大変でしたね。でも、同人は別腹ですから!二次創作はもちろん、一次であっても同人は好きなものを好きなように描けるじゃないですか」
おっしゃる通りだ。しかし、商業マンガに同人イラストとなると・・・一日中描きっぱなしなんてことにならないのだろうか。
riokaさんがこだわった単行本の表紙。
「それはありますよ。商業を描いて、行き詰まったら同人作品を描いて、で夜にまた商業とか。ただ、気持ちを切り替えるためにも同人作品を描くってとても私にとって大切なことなんです」
目的が違えば『描く』ということが共通だとしても、全くの別物だというわけか。
●rioka
Twitter:@moorioka
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Writer
佐藤志郎
2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。