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2022.07.09

【Vtuberレーベル『LINK BOX』レーベルオーナー:戸塚エイジ】ニーズを繋げる裏方としての営業力

 

 

人の定義ってなんだろう。生物学とか社会的とか、いろんなジャンルでいろんな定義がなされていると思うんだ。例えば、個人・法人なんて分け方もその一つ。

 

では・・・Vtuberは??

 

専門家ではないので明確なことを言うのは避けるけど、きっと知的財産権とかで守られているはず。しかし!!すでにある意味「人」

 

じゃない??

 

「中の人なんていない!」という言葉が一般的となった昨今、法整備が追いつかないくらいのスピード感で進化していくヴァーチャルワールド。人間として会社としての権利があるように、Vtuberとしての権利も、もしかしたら未来では実現しているかもしれない。

 

そんな一つの法人格のような「人格」の登場すら予感させるほど一般に浸透したVtuberたちを束ね、楽曲を発信している音楽レーベルがある。『LINK BOX』だ。今回はレーベルオーナーである戸塚エイジさんに話を聞いたぞ!

 

 

 

 

需要と供給がリンクしていない

「約2年前からコロナが流行し出して、たくさんの音楽イベントが中止になってしまいました。ボクもアニソンイベントなどを企画していたので、なかなか動きづらく・・・そんな時だったからインターネットレーベルを作ってみたいと思っていたんです」

 

しかし「レーベル作ろう!」なんて思っても、すぐには作れないはず。所属する歌手も必要だし、楽曲だって欠かせない。

 

「もともとアニソンDJをやらせてもらっていまして・・・もう11年くらいになりますかね。日本各地のクラブのブースに立たせてもらったり、遠い場所だとメキシコで開かれたイベントのDJもさせてもらったことがあるんです。その活動を通して知り合った方々を中心に縁が広がっていって、Vtuberさんや作曲家さんたちの悩みが聞こえてくることが多かったんですよ」

 

んん・・・??というと、どういうことだろう。

 

 

「Vtuberさんたちはオリジナル楽曲がほしい。でも、曲なんてどこでどうやって誰が作ってくれるのか、わからなくて当たり前ですよね。逆に、作曲家さんも同じです。自分の曲の提供先がない。需要と共有があるのに、マッチしていなかったんですよ。だったら自分が間に入って繋げてあげられればと」

 

 

 

生身の人間でない部分の可能性

アニソンDJとしても活躍していた戸塚さん。ビジネス的な視点からだけであれば、需要と共有を感じ取ったからといって、わざわざVtuberのためのレーベルにする必要はない。それこそ、DJ仲間の楽曲を配信した方が人脈を考えても立ち上げには近道だっただろう。

 

「VRチャットだったり、XR・・・クロスリアリティの分野の発展は目を見張るものがありますよね。テレビとは違った可能性を感じると思うんです。例えばライブ映像であれば、現実的に撮影するなら数十人のスタッフが必要になることもあります。でも、Vtuberであれば、その人のスキルにもよりますが頭から最後まで、一人で完結できる。それに生身でないからこそ、体の一部を付け加えたりなんて表現も可能ですからね」

 

 

 

Vtuberは・・・一つの人格だ

そうは言っても、Vtuberのためのレーベルを一から立ち上げるわけである。おそらく事務的な連絡のやりとりも必須になるのだろう。個性あふれるVtuberたちに向き合うのは大変だ。その時はあくまでも「Vtuberの中の人」を認識して話を進めるのだろうか。

 

「いえ、VtuberはVtuberとしてです。ボク自身のオタクとしての経験からですが、オフ会ってありますよね?インターネット上ではハンドルネームで呼び合うのが普通。それがリアルで会ったからと言って、突然本名で現実の人格として接するようにはなかなかなりません。インターネットでこういう人なら、オフ会でもこういう人。Vtuberも同じなんです」

 

おっしゃる通りだ!オフ会でリアルな繋がりを持っても、呼び名はハンドルネームのままということが多々ある。その延長のようなものというわけか。

 

 

 

Vtuberの音楽レーベル『LINK BOX』としての強み

Vtuberレーベルと聞くと、やはりまず思い浮かぶのが『にじさんじ』や『ホロライブ』だろう。これら二大巨頭に加え、個人レーベルも次々に登場し始めている。そんな中で、戸塚さんが立ち上げた『LINK BOX』の武器とはなんなのだろうか。

 

「営業力です!」

 

と即答。

 

「こういう人がいたらいいな、こういう楽曲がほしいな。そんなニーズを繋げるための営業ですね。営業力の強さで、今後が全く変わってくると思っています。他には、やはりアニソンDJをやらせてもらってるので、クラブミュージックのような楽曲の提供にも自信があります」

 

 

アルバム配信を開始!!

戸塚さんの人脈・営業力によってLINK BOXに参加してくれるVtuberも右肩上がり。ついにアルバムリリースが決定したそうだ。

 

「12人のVtuberさんと11人の作曲家さんがペアを組んで、ダンスミュージックを中心にしたアルバムに仕上がっています」

 

 

●音楽アルバム:AIENKIEN

 

配信先(2022年6月24日~):https://linkco.re/Fh02GfcX?lang=ja

 

プレスリリース記事:https://panora.tokyo/archives/49763

 

おおぉ、これはぜひ聞いてみたい!きっとDoujin Worldの記事も、もっとノリノリで書けるはずだ。

 

「アニソンDJとしてフロントに立つこともありましたが、ボクはきっと裏方の方が向いているのかもしれません。自分がサポートしたVtuberや作曲がどんどん度だって言ってくれたら嬉しいです」

 

 

●Vtuberレーベル『LINK BOX』レーベルオーナー:戸塚エイジ

 

Twitter(LINK BOX):@_LINKBOX_

 

Twitter(戸塚エイジ):@eizi_toduka

 

 

 




Writer

佐藤志郎

2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。


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