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2022.09.03

【ASMR音声サークル『アクア・アルタ』代表:カムカム】耳から癒しを届ける女の子の日常

 

 

脳が溶ける!!

 

皆さん皆さん、ASMRって知ってるかい?Autonomous Sensory Meridian Responseの略で、直訳すると自律感覚絶頂反応。簡単に言えば、気持ち良い、心地良い、ゾワゾワする・・・という感覚を「聞く」によって得られるぞ!というやつだ。

 

そんな「音や声」に物語を乗せて、癒しとして提供しているのがカムカムさんが発足したASMR音声サークル『アクア・アルタ』である。

 

『アクア・アルタ』のイメージキャラクター(左:アクア、右:アルタ)

 

 

 

ただのキャラクターではなく人生を書く

「一般的なのだと、YouTubeなどでも取り上げられることが多い耳かきの音や咀嚼音ですよね。ぼくがやっているのは、それとはちょっと違っていて・・・そうだな。コスプレって、2次元を3次元に持ってくる、言ってみたら2.5次元じゃないですか。同じように、一枚の2次元のイラストのキャラクターを、声や音を使って3次元で表現した・・・と言えばいいのかな。そんなASMRなんです」

 

そう、カムカムさんの手がけるASMRは、ただ「音」が流れているだけではない。そこに人生がある。

 

作品タイトル/私とワタシは癒したい

 

「耳かきの音一つにしても、イメージとして絵師さんに描いてもらった女の子のキャラクターが、なんで主人公・・・つまり聞き手とそういう状況になったのか、というストーリーを感じてもらえるようにシナリオを考えています。もっと言ってしまえば、登場人物の生い立ちまで深掘りしますね。その日常があることが、ぼくたち『アクア・アルタ』の特徴ですね」

 

なるほど・・・ただ気持ち良いではなく、一作一作が背景を感じてもらえるストーリーとして完成されているからこそ、さらに深い癒しに誘われるのだろう。

 

作品タイトル/桃源譚~温泉

 

 

 

ASMRとの出会いとは?

ところで、なぜカムカムさんはASMRの作品を手掛けるようになったのだろうか。

 

「ぼく自身、昔は声優として事務所に所属し、お仕事をさせてもらっていたこともあるんです。その関係で、今から6年くらい前ですね。ASMRの録音現場を見学させてもらうことができました。ただ、自分が出演する機会がなくて・・・たまたま仲良くなった音響さんに、制作側に回ってみたら?とおっしゃってもらったんです」

 

作品タイトル/寡黙な後輩は読心術者に恋をする

 

そして実際にASMRの制作を始めたカムカムさん。今でこそ、声優さん2名、シナリオライターさん1名を加えて計4名のチームでの活動となっているが、数年間は1人でほぼ全てを担ってきたそうだ。

 

「もちろん脚本シナリオは自分で描きますし、音響も、依頼した声優さんへの演技指導までさせてもらってました」

 

アクア・アルタ所属の声優「天霞らゐふ(TwitterID/@amakalife_usagi)の練習風景

 

作品タイトル/根暗な私に出来る甘いこと

 

 

見たら始まるキャラクターの人生

突然話は変わるが、皆さん妄想が大好きだろう。我々もそうだし、カムカムさんも例に漏れず得意なのだそうだ。

 

「ぼくたち『アクア・アルタ』の作品のシナリオなんですが、実はプロットとか決めてないんですよ。企業さんからお仕事をいただく場合には、もちろんそういう骨子があって、シナリオを詰めていくんですが・・・自分の作品は違うんです。絵師さんに「こういう女の子のキャラクターを描いてください」って依頼して、その絵を見たら勝手に脳内で声や日常風景が再生されるんです。妄想ですよね(笑)。で、1作品のシナリオがだいたい2万字くらいになるんですが、3~4日くらいで書き切っちゃいます」

 

なんと・・・それほどの文字量をプロットなしでとは・・・恐れ入る。ちなみに、このDoujin Worldのインタビュー記事は、2千字前後くらいなのだが・・・100記事以上書いてきた今でも、どういう流れにするかをあらかじめ決めておかないと、こんがらがる。物書きとしての質の差よ・・・完敗。

 

作品タイトル/夏、癒し想い出

 

 

海外からも絶賛の声が届く!

キャラクターが日本語で話してくれるからこそ、やはり『アクア・アルタ』さんの作品は日本だけのものなのだろう・・・と思っていたが、実は国外からも求められることがあるらしい。

 

「ありがたいことに代表作となった『錬金術師と癒しのアトリエ』という作品は、海外でも販売させていただきました。中国や韓国版になると、シナリオを翻訳してその国の声優さんを日本に招いて、実際にぼくが演技指導をさせてもらいながら録音したりもしたんですよ」

 

日本版と声が違ったとしても求められる・・・それはカムカムさんの書くシナリオのクオリティが、それほどまでに高いという証明でもある。

 

ちなみに『錬金術師と癒しのアトリエ』は、ASMRとして初めてスライムの効果音を採用した作品なのだそうだ。

 

 

作品タイトル/錬金術士と癒しのアトリエ

 

 

 

癒されたい時にこそ頼ってもらいたい

「最近だと、ASMRと言えば耳かきじゃなくて耳舐め音声というのが流行っていたり、エロメインだったり・・・幅が広がったのはいいのですが、やはり聞いているうちに安眠してもらったり、仕事終わりにストレスを軽くしてもらったりすることが本来の用途だと思うんです。聞いてくれた人からも、おかげで落ち着いて眠れるようになったって嬉しい言葉をいただくこともありますし。だから、そんな癒しの部分をこれからも大切にしていきたいですね」

 

作品タイトル/私でも貴方を癒していいですか?

 

ストレス社会と言われる現代・・・大好きなオタク・同人活動を続ける上でも、少なからず心にササクレができてしまうこともある。そんな時こそ、カムカムさんが発足した『アクア・アルタ』の作品で、癒されようではないか。

 

 

●カムカム

 

Twitter:@happikamukamu

 

 

『アクア・アルタ』Twitter:@Aqua__Alta

 

販売サイト:https://www.dlsite.com/home/circle/profile/=/maker_id/RG34004.html

 

 

作品タイトル/その、懐かしき旅館で

 

 




Writer

佐藤志郎

2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。


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