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2020.05.27

同人作家が恐れる特急料金ってなに?

 

同人誌を作っている作家さんのTwitterをフォローしたことがあるだろうか?

イベントの直前になると突然「特急」または「割増」という言葉に怯えるツイートをする同人作家を見かけることがある。

 

実は筆者も同人誌を製作したことがあるのだが、まさに特急料金に怯えていた1人だった。

 

では特急(割増)料金とは一体なんなのか?

そんな特急料金について今回は説明しようじゃないか。

 

 

 

それは締め切りを超えた先にあるもの


 

同人誌を製作するにあたり、多くの同人作家の前に立ちはだかるのは「締め切り」という名の壁だ。

 

 

 

そもそも締め切りとは


 

この10年ほどで同人誌業界が大きく進歩したことにより、最近ではほとんどの同人作家が印刷会社で同人誌を印刷、製本している。

基本的に印刷会社は各自で原稿入稿の締め切り日を設定しており、同人作家は当然その日までに入稿を済ませなくてはならない。

 

ちなみに通常締め切りはイベントの1週間前後に設定されていることが多い。

ただし特殊な裁断や加工などのオプションを希望する場合には、より締め切りがタイトになるなんてことも。

 

 

 

そして通常締め切りから特急締め切りへ


 

当然締め切りは守るべきだ、だが「もう徹夜で頑張っても締め切りに間に合わない!」なんて絶望的な状況に陥る可能性はゼロではない。

むしろ大いにあり得る、だって人間だもの。

 

そうして通常締め切りに間に合わなかった場合、その同人作家は新刊を諦めるしかないのだろうか?

答えは、否である。

 

通常締め切りを超えた先に待ち受けているものが、まさに特急(割増)締め切りなのだ。

すごいところだとイベント前日の朝締め切りというプランを提示している印刷会社さえ存在するのだから驚きだ。

 

しかし通常締め切りに入稿するよりも、特急締め切りで入稿した場合の方が格段に印刷費がお高くなるのは当然の話。

これこそがまさに『特急料金』なのだが、その振り幅は非常に大きく、通常の締め切り料金から30%以上値上がりしてしまうなんてことも。

 

だからこそ多くの同人作家は特急料金を恐れているのである。

 

 

特急(割増)の対義語は早割


 

特急料金という負の象徴の様な言葉にも、対義語は存在する。

それが早割である。

 

早割とは読んで字のごとく、通常締め切りよりも更に早い日程で設定されている早期締め切りに入稿することで得られる恩恵のこと。

 

しかも早期入稿することで格安の価格になるだけではなく、追加の特典まで受け取ることができたりもするのだ。

例えば特定のオプションが無料になったり、ノベルティが一点付属したり、予部の冊数が増えたり、はたまた料金の割引率が90%になるなんて大胆なプランも…

 

 

 

 

締め切りは守ろうね


 

 

早割に様々な特典や割引率が設定されていることからも、印刷会社は早期に入稿されることを心から願っていることが分かる。

反面それだけ特急料金での申し込みが多いということだろう。

 

もちろん同人作家の財布にも負担になる特急料金だが、同時に印刷会社にも負担をかけているということである。

その分料金を多く取っているのだから文句を言われる筋合いはないと思うかもしれないが、元来これは本当に追い詰められた人のためへの救済措置なのだ。

いわば印刷会社の良心とも言えるこのプランに頼らず入稿できるのならば、それに越したことはない。

 

これから同人活動を始めたいと考えて人がいるのならば、ぜひともこの言葉を伝えたい。

 

出来る限り通常締め切りを守ろうね!

 

簡単に特急料金でいいや、と諦めることなく通常料金で同人誌を作ることこそが、より良い同人ライフへの第一歩だと思ってもらえると嬉しい限りである。

 




Writer

Shuuuuhi


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