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2020.09.26

【マンガ家:日野入緒】苦手な物でもマンガなら熱を乗せて描ける

DoujinWorldは名前の通り、同人活動を応援するwebサイト。あくまでも非営利でアマチュアで理想を追う同人なんですよ。しかしですね、同人とプロの境目が曖昧になる昨今・・・常々やはりプロの視点もご教授願いたいと思っていた我々。そこで!登場していただきましょう!!

 

美人マンガ家の・・・日野入緒先生です!!

 

プロマンガ家としての心構えを教えてくれた日野先生。

 

「だーかーらー美人とかやめてください!!って言いましたよね!?別にそういう売方してないですし、全然そんなんじゃないですから!!」

 

心よりすいません・・・というわけで、気を取り直して根掘り葉掘り伺っていきましょう。日野先生はプロになる前、同人活動はされていたんでしょうか。

 

 

初めてマンガを知り、衝撃を受けた日

「う~ん・・・例えば同人誌を作ってコミケで販売のようなthe同人活動はしてきませんでした。ただ、昔からマンガは描いていましたね。それこそ10歳頃の時からです。もともと物語を作るのが好きだったんですよ」

 

なんと・・・そんな幼少期からマンガに触れていたとは。やはり幼き頃からの積み重ねが、今の日野先生のキレイでカッコいい絵の土台となっているのだろう。

 

「初めて物語を作ったのは8歳の時。絵本を描きました。将来は小説家になって、挿絵も自分で描けるようになろうというのが夢だったんです。その頃、英会話教室に通っていて、そこで初めてマンガという存在を知ったんですよ。らんま1/2だったかな。絵とストーリーが一緒に載っているなんてびっくりして、私の求めてたのはこれだー!って衝撃を受けたのを覚えています」

 

まさに運命の転機・・・ここから日野先生の創作熱は加速していく。

 

「小学校高学年に上がると、なぜかクラスの係でマンガ係というのができたんです。それで教室の後ろの掲示板みたいな場所に、毎週新しいマンガを貼っていくんですよ」

 

これをお読みの皆さん・・・小学生の時にそんな係があっただろうか。我々はない!マンガ家を志し、マンガ係を経て、小学生にしてある意味週刊連載だ。

 

 

プロマンガ家の道具を知り、触れる

「その頃、私はマンガ家って万年筆で絵を描いていると思っていたんです。でも、友達が「プロは付けペンというのを使っているらしいぞ!」って情報をくれたんです。え?なにそれなにそれ?って画材屋に行って試しに丸ペンを買ってみました。そしたら、使いにくい。線が引けないし、インクも垂れるし・・・なんだこれはー!ってショックを受けたんです」

 

プロの画材を使いこなすには練習あるのみ!

 

それでも諦めずにマンガ家となるためペン修行。同時にスクリーントーンなどを使うことも学んでいったという日野先生。ところで、どんなマンガを描いていたのだろうか。

 

「当時はかわいい動物が好きだったんですよ。あとはポケモンとか。人間を描くことになぜか興味が持てなかったので、四足歩行の動物キャラクターに剣を持たせたり(笑)。友人にも美的感覚がおかしいって言われることもあったんです」

 

え・・・?四本の足で歩いてるのに剣を持つって・・・?その独特の世界観に興味を惹かれる我々だが、想像することが難しい。

 

「でも、やっぱり人間も描けないとって思って、練習しましたね。それまで人が登場しないマンガばかりを描いていましたが、それじゃダメなんでどうにか人間が出てくるストーリーを考えたり。苦手でもマンガに必要なものなら熱を乗せて描けますしね」

 

 

女性マンガ家ならではの苦悩とは?

そんなマンガ漬けの人生を歩んできた日野先生であっても、マンガを職とするのは厳しいものがあったと話す。

 

「大学を卒業してアシスタントの仕事を始めました。プロとアマの原稿にこれほど差があるのかと衝撃を受けました。全然違いましたね。ちょっと変わってるけど面倒見の良い先生でよく描き方を教えてくれました。お金を貰っている以上、早く即戦力になりたくて休みの日も家で背景の練習をしていました。そのおかげで最初の現場を離れてからも技術で食べていけるようになりました。ですが、女性で背景をバリバリ描ける人は男性と比較すると気持ち少数派なのかなという印象はあります。青年誌でやっていたこともあり、自分がお仕事させて頂いてるマンガ家の先生以外のアシスタントさんと話す時、私が女性だからか「こいつに背景が描けるわけがない」というスタンスで来られる事が多く、悔しい思いをしたこともありました。そんな中で、自分のマンガのシナリオ考えては描いて・・・の繰り返し。担当者から「プロのレベルには達してる」と言われてからも新人賞にも引っかかりませんでした。全部で7作品落ちましたね。多いと思うか少ないと思うかは個人差あると思いますが・・・。」

 

なるほど・・・そういった「女性だから」という偏見があるのはやはり我々も疑問を感じざるを得ない。

 

「そんな日々を送っていたんで、やっぱり安定のために就職をした方がいいのかなって思うこともあったんです。で、就職活動をしているとアシスタントは職歴として企業から見てもらえなかったり。ただ、男性で私と同じようにアシスタントをしていた人は職歴として認められたって話も聞きます」

 

(左)剣名舞先生
『ザ・シェフ』や『女医レイカ』など数々のヒット作の原作者、
剣名舞先生のシナリオで新たなプロジェクトも進行中なのだとか!これは期待!!

 

プロとして生きるための心得

こうした女性ならでは苦難を乗り越えつつ、日野先生はついにデビューを果たすことができたそう。

 

「誰でも当然、自分の好きなマンガを描いて、キラキラするようなデビューを飾りたいって夢があるじゃないですか。でも、それは本当に夢。それよりも、どんなチャンスでも掴み、与えられた仕事の中に自分の好きを見つける。自分を出して楽しんでいく。これがお金をもらうための心構えかもしれないですね」

 

プロと同人の明確な差・・・好きなものだけをやるのか、好きなものを見出すのか。これが決定的な違いなのだろう。同人活動をしながらもやはりプロを目指している人は、ぜひ日野先生の言葉を参考にしていただきたい。

 

 

最後に、日野先生から大サービス!今絶賛連載中の『戦慄の魔術師と五帝獣』のイラストも描かれたサイン色紙を1名様にプレゼントするぞ!!

 

日野先生、サイン色紙ありがとうございます!マンガは各々購入してほしい!

 

 

応募方法は、DoujinWorldのTwitterもしくはInstagramをフォロー&ツイート(シェア)し、

プレゼント応募のメッセージをDMで送付だ!!

 

 

●日野入緒

 

Twitter:@iyo0112

 

LINEマンガ:https://manga.line.me/product/periodic?id=Z0000586

 

 

【プレゼント応募】

 

●DoujinWorld

 

Twitter:@doujinworld

 

Instagram:doujin_world

 

 

 




Writer

佐藤志郎

2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。


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