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2021.05.26

【イラストレーター:magoyama】センスという言葉では片付けられない膨大なパズルの結果

 

 

トライアンドエラーの繰り返しで生み出された色

いやぁ、イラストって本当に描く人本人の色が出るよね。フワフワキラキラ~キャピッ☆みたいな萌え全開キュンキュンするようなのもいいけれど、時にはストリートファッションに身を包みスプレーやペンキでどばーーーってのもほしくなる。そう、今日はそんなインパクト大なイラストを描かれているmagoyamaさんを紹介しよう。

 

「色を立体的に見せるイラストレーターさんって日本では特に多いのかもしれないですが、私は色を構成しているという感覚ですかね」

 

と話すmagoyamaさん。ちょいちょい、待ってくれ。いきなり感覚的な話をされてもわけがわからぬ。

 

「ははは、そうかもしれないですね。感覚でやってると言うとよく「センスがあるからできるんじゃん」って言われちゃうんですけどそうではなくて、色の構成は自分なりに考えがあってやっています。私は色を作る時、イラストを見てもらえればわかると思うんですけど原色が好きで、イラスト作成ソフトのカラーサークルというものから色を選んでいるんです。数値とかでも設定できるんですが、そういうのはちょっと苦手で・・・」

 

ん・・・?やはりセンスの問題じゃ・・・

 

 

「いえいえ、全部トライアンドエラーの繰り返し。この色を使ったら隣の色はちょっと彩度を落としてみおうとか、色数はここまでにしようって決めたり、こういう試行錯誤を何度も何度もしてきた結果なんです。色を決めるだけで4~5時間かかることだってありますから」

 

ふむふむ・・・なるほど!!つまりだ、色を塗っているというより、完成のイラストの中で構成する色を決めるという作業というわけだ!!

 

「パズルの感覚に近いかもしれません。こっちを立たせたらあっちが立たず、じゃあどうする?みたいな。描いて描いて、その実験の結果、やっと自分の絵になったんですよ」

 

 

 

 

 

絵が上手でなくても諦めきれず

そう、magoyamaさんは決して子供の頃から絵がうまかったわけではないと話す。

 

「中学生の時とか、美術部で絵を描いたりはしていたんです。でも全然上手くなくて誰からも相手にされてませんでした。ただ、高校生になって二次創作をTwitterにアップしたりなどをして、見てもらうことに慣れていったんです。その中で、自分の憧れている作家さんとちょっと交流する機会をもらえまして・・・そこで自分の本当の気持ちに素直になれました。私は絵を描いていきたい!でも、絵の道に進んでも仕事がないかもしれない、お金もないかもしれない。だからって自分に嘘をつきたくない!!やってみてダメでも、やらないで後悔するよりはいい。絵の道に進もう!!って、両親にもなんとか協力してもらってなんとか美術・デザイン系の学校へ進学させてもらったんです」

 

やってみてダメなら、その時はその時だ!!私は絵を描く!!その熱意があったからこそ、今があるのだろう。

 

 

 

magoyamaさんの源流となったゲームとは?

「私の絵の源流となっているのが、2000年にセガから発売された『ジェットセットラジオ』というゲームなんです。とにかくカッコよくて、ストリートカルチャーが上手くゲームに落とし込まれているんですね。インラインスケートで暴走してグラフィティを描くというゲームで、今で言うスプラトゥーンのようなイメージかもしれません。二次創作をさせてもらったり、色の使い方を勉強させてもらいました」

 

確かにmagoyamaさんのイラストは、でっっっっかいグラフィティにしたら、さらにカッコよさが伝わりそうだ。

 

「いつかやってみはみたいですね。でも勝手に描いたらダメなんで、機会があれば(笑)」

 

 

 

ほんのり感じるレトロ感の正体は・・・

しかし・・・magoyamaさんのイラストを見ると、グラフィティにはない哀愁感・・・というか、良い意味での古さも感じる。これは一体なぜなのだろう。

 

「あ。わかります!?私、昭和のレトロな雰囲気の雑貨とかが好きなんですよ。その影響かもしれませんが、好きな色合い同士を追求していったらこうなりました。今注目されてるニューレトロという概念を知ったとき「あ、自分の絵ってもしかしてこれじゃね?」って思いましたね」

 

お~!!わざとなのか!!本来であれば目に飛び込んでくるような原色たちが、なんとなくセピアで抑えられていて、我々おっさん勢に懐かしさも感じさせてくれる。

 

 

「この色味も実験の結果なんです。いろんな組み合わせをパズルのように試している内に、自分の描き方、色になりました」

 

 

将来はどんな活動をしていきたいのか

自分はデザイナーよりのイラストレーターとも話すmagoyamaさん。将来はどんな活動を見据えているのだろう。

 

「私、アニメも描いているんです。以前、Twitterに上げたものをちょっと話題にしてもらったりもして。だから、自分の絵でミュージックビデオを作りたいですね。あとは、自分の絵に登場するキャラクターには一人ひとり、ちゃんとストーリーがあるんです。それをマンガにできたら嬉しいですね」

 

 

 

●magoyama

 

Twitter:@mago_oowarawa

 

pixiv:https://www.pixiv.net/users/16131957/artworks

 

Instagram:magoyama_tsukuzo

 

webサイト: https://t.co/sLKwRFg8By?amp=1

 

 




Writer

佐藤志郎

2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。


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