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2021.07.17

【ゲームデザイナー:ゆお@こっち屋】人の楽しさを自分なりに研究し続けるため

 

 

ゲームという世界の神様登場

我々は抗えないルールの中で生かされている。それは法律ではなく法則。人間も動物も植物も、果ては鉱石であったとしても決してその中から飛び出すことはできないのだ。信仰的なことを言うつもりはない。しかし、その法則を歪めることができるのだとしたら・・・それこそ神だ。

 

なんて大層な言葉を並べ立ててみたら、今回インタビューを受けてくれたゆおさんに「大げさすぎる(笑)」と笑われてしまうかもしれないが、しかしそう例える以外思いつかなかったのだ。ゲームデザイナーというやつは。

 

【タイトル:カラフルピラミッド】拡大再生産パズル

 

 

 

どこから湧き出る?ゲームの発想

「主にボードゲーム、カードゲームという類のゲームを作っています。同じような方々の中では比較的、本数は多いほうかもしれませんね」

 

と話してくれたゆおさん。紛れもなく自身が作り上げるゲームの作者・・・つまり神である。だって、ゆおさんのゲームをプレイする以上、ゆおさんの手の平の上で遊ばされてるってことじゃん?それにしても、ゆおさんのブログサイトを拝見すると、実に30作以上のゲームが並ぶ。一体、これほどの着想はどこから生まれてくるのだろうか。

 

「そうですね、ゲームのルールから作るかテーマから作るかは、その時々。ルールから作る場合は、後々それにあった世界観を付け足すようにしています。例えば、既存のゲームを遊んだ時に「自分だったらこうするかな」って思って、そこから生まれることもありますよ。しかしまぁ・・・これだけ作っているとちょっと前に作ったゲームのルールとか忘れちゃうこともありますよね(笑)」

 

ちょっ・・・神よ。ただ、さすがに30作以上だ。忘れてしまうのも納得できる。だって我々も、このインタビュー記事を数十本書いてきてるけど、それすら「何書いたっけ?」って忘れることもあるしね!

 

ゆおさんが手掛けたボードゲームたち

 

 

 

なぜゲーム作りに没頭するようになったのか

例えば、同人誌やコスプレ活動、作曲であればなんとな~くきっかけは想像できる。しかしボードゲームという世界を作り出すことへのきっかけなんて、全く思い浮かばない。

 

「仕事の後輩から教えてもらったのがきっかけですね。最近はこんなゲームがあるんですよって紹介されたんです。それをプレイしてみたら面白くて、ゲームマーケットというボードゲームのコミックマーケットのような即売会を知りました。それがきっかけで作ってみようかと」

 

【タイトル:きつねスイッチ】正体隠匿ウノ

 

実際のゲームの制作は、その仕事の分野が活かされることもあったという。

 

「もともとIT関係なんですよ。システム構築を普段からしていたので、ルール作りに馴れていたのかもしれません。だからこうした同人ゲームの作者はIT関係の出身者がそこそこいらっしゃいます。でも、例えばプログラミングならコンピューターがそれをそのまま実行するだけですが、ボードゲームをプレイするのは人間です。人がルールを読むって、コンピューターがプログラムを読むのとは違ってファジーな部分が存在するじゃないですか。ルールブックに書いてある言葉の解釈一つでルールが変わってしまうので、そこは気を付けていますね」

 

ボードゲーム作りのための指南書も手掛けている

 

 

 

ゆおさんを動かす探究心の中身とは

実際にゲームを作り始めたのが2014年からだというゆおさん。多い年で5作ほど生み出すこともあったという。この動力源は何なのだろうか。

 

「単純に自分の趣味ですかね。人は何を楽しいと感じるんだろう・・・そんな認知に関する研究というか。それに興味があるんです。何がキミの幸せ?何をして喜ぶ?みたいな」

 

わからないのは嫌だ!!ってまさにアンパンマンの主題歌だ。

 

「ははは、そうですね。こういうゲームを試してみたい、遊んでもらったらどんな反応をするだろうって、まさに実験みたいなもの。そしてウキウキしながら検証するんです」

 

【タイトル:京都エクスプローラー】セットコレクション

 

とは言っても、ルールを作り世界観を作り・・・そして実際にカタチになるようにパッケージとして業者に発注したり、やることは山ほどある。想像するだけで心が折れそうだ。

 

「最近ではグループで作ったりする人も増えていますけど、自分はずっと一人でやってきました。足並み揃えて~っていうのがちょっと苦手な部分もあるんですが、そんな我の強さがあったからここまでやってこれたんだと思います。あと、ゲームのイラストはイラストレーターさんにお願いしているんですが、好みの絵を描いてくれる人を探して、実際に自分のゲームとしてできあがってきたら最高じゃないですか!」

 

【タイトル:ことりファイト!】ラインマジョリティ

 

人が何を楽しいと思うのか・・・まさに真理を探求するためにゲームという世界を作り続けるゆおさん。それが解き明かされるまで、これからもゲームを作り続けていくのだと話す。

 

「人って刺激に馴れてしまうものですから。今盛り上がっているコンテンツがあっても、翌年になったら静かってこともよくあります。次から次へと新しい楽しさを追求し続けないといけないですね。まさに終わりのないレースです」

 

ゴールの見えない挑戦は不安でもあるし、降りるのも自由だ。それでも走り続けるゆおさん。これからもゆおさん自身の楽しさ、そしてプレイヤーの楽しさのためにゲーム作りを突き詰めていってほしい。

 

【タイトル:トゥルーマリンショー】ラッシュドミニオン(デッキ構築)

 

 

●ゆお@こっち屋

 

Twitter:@yuo_7

 

webサイト: https://t.co/wTb3atvv2a?amp=1

 

 

【タイトル:サメマン】談合正体隠匿

 

 




Writer

佐藤志郎

2010年に広告制作会社を立ち上げる。主要な取引先は通信販売会社であるため、得意分野はダイレクトレスポンス広告。


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